■「仕事」と「作業」の違いとは何か?
まず、「作業」とは、何か?
「作業」とは、事前に指示されたゴールや期限に向けて、言われたことを言われたままにやる行為だと言えます。勿論、言われたことをしっかりと間違いなくやることは重要です。しかし、言われたとおりにただこなすだけでは、お客様や上司からは「もう少し考えてやって欲しい」と言われるだけです。
それに対して、「仕事」とは、何か?
「仕事」とは、指示された相手やお客様に対して、どう行動すればもっとお役に立てるのかを考え行動することです。つまり、「誰か」のために「価値」を新たに生み出す行為なのです。「ありがとう、よく考えてやってくれたね」という言葉につながります。また、更に言うならば、その指示の「背景や目的・理由」を考え、また分からなければ相手に確認してそれから考えて動くのです。
ですから、「仕事の出来る人」は、相手の為に価値を生み出そうと考え、また、その指示の目的や背景の上にその指示があることを意識して動いている人だと思います。常に「言われたことを、正しく間違いがないようにする」のではないのです。また、状況によっては、「指示されていないからやってない」という言い訳や理由になることもありますが、その気持ちをぐっと抑えて、自ら考えて行動している人が「仕事ができる人」だと言えます。
指示がないから、マニュニアルがないから、やらない、できない・・・。具体的に言わない上司が悪いといつまでも言っているようでは、その人自身の成長につながりません。また、具体的に指示を出して指導しなくてはならない時期は必ずありますが、だいたい入社して3ヶ月~半年以降は、「自ら考える」という意識は持ちたいものです。
■「指示を出さなくても自ら考えられる」チームをつくる!!
皆さんも既にご存じのように、今年の「箱根駅伝」での青山学院大学の優勝は、誰もが話題にした一つだと思います。このチームのメンバーの、厳しい練習と心の鍛錬が実った瞬間とも言えました。選手たち一人ひとり頑張りと強いチームの絆に拍手を送りたい気持ちになりました。
出典 第96回箱根駅伝、2年ぶりに総合優勝を果たした青山学院大学(写真:アフロスポーツ)より
その上で、今回、5回目の優勝に導いた監督である原氏は、このように言っています。「私の理想は、監督が指示を出さなくても部員それぞれがやるべきことを考えて、実行できるチームです。つまり、指示待ち集団ではなく、「考える」集団です、・・・と。また、この「自ら考えて実行できる集団」にするために7,8年かかったようです。まずは、その土壌をつくり、そこからチーム作りへと発展させる。監督の立場であると、すぐに結果を求めたがりますが、「結果を求めずまずは土壌をつくる」、このことを意識したようです。また、この土壌があれば、強いチームに必ずなれるし、監督が変わったとしても「強いチーム」であり続けられると言っていました。つまり、土壌づくりとなる指導者側の「忍耐」と、これをやれば必ずこうなるという「強い信念」を忘れずにいることが重要ですね。あなたは、今年一年、どんな職場、どんなチームに作り上げたいと思いますか?
弊社の今年のスローガンは、
「選ばれる会社になる」「選ばれる自分になる」そして、「感謝を忘れない自分になる」
です。「やっぱりキャリア・アップさんでないと・・・」「今年は、色々なコンサル会社から選ばせてもらったけど、やっぱりキャリア・アップさんだよね」と言われるよう努力して参りたいと思います。私そしてスタッフ一同共々、どうぞ、宜しくお願い申し上げます。 須山より
新しい年が始まり、年間の目標設定を作成し始めている企業も多いのではないでしょうか?今月の「やってはいけない」シリーズでは、目標設定について見ていきましょう。
<事例>
花島さんが課長を務める部署でも、会社の目標を基に部署の目標が決まり、いよいよ各個人の業務目標を設定していくことになりました。予め会社、部署の目標の詳細については各課員にミーティングで説明し、それに基づき個人目標を提出し
てもらう様にしました。それを基に個人面談をして、各個人の目標を決定していく予定だったのですが…。部下の田河さんが出した目標の一つが、どうも曖昧ではっきりしません。
目標:「顧客管理システムのスムーズな導入と運用」
一見問題なさそうな目標ですが、具体的に何をするのか、どうなれば目標達成なのか、この一文だけではよくわかりません。どうすればより良い目標になるのかをみていきましょう。
★ポイント1 具体的に記載しましょう
例えば、スムーズな導入とはどういうことを指すのかです。導入時の技術的なトラブルが発生しないことなのか、または、関連部署としっかり連携してトラブルなく導入することなのか、などです。
★ポイント2 測定可能な目標にしましょう
目標は、できるだけ数値しましょう。数値に置き換えると、効果が計りやすくなります。顧客や利用者からのクレームゼロや、そのために、操作説明会を○回開催 出席率90%などです。どうしても数値化できないものは仕方ありませんが、数値化できる場合は出来る限り数値化しましょう。
具体的、または測定可能な目標にしようとすると、目標が長くなってしまうという不安もあるでしょう。その場合は、下位目標として、より具体的、測定可能な目標設定を設定するのもOKです。その場合は、実際に業務の中で行うならば、何ができるのかを考えながら記載していきましょう。
上位目標 「顧客管理システムのスムーズな導入と運用」
下位目標 スムーズな導入のため、
- 操作方法をしっかり把握してもらうために、社員向け説明会を○回開催。説明会の出席率は90%以上。
- 導入スケジュールと各部署での進捗確認のため、週一回、水曜日に担当者で電話会議を行う
このほかにも、目標設定のコツとしては、
- 達成可能なものであること
- 上位目標(会社や部門の目標)と関連があること
- 期限があること
などが挙げられます。これらをしっかりと押さえて、
しっかり目標を達成していきたいものですね。個人の目標達成が、会社目標の達成につながります。目標設定はブレークダウン、目標達成はボトムアップでいきたいものです。