先日、私個人の用事で、金融機関から電話がありました。手続きに書類が必要とのことだったため、その書類を窓口に届けることで話は終わりました。
その際のやり取りで、敬語は難しいなあ、と感じる出来事がありました。
書類を窓口に持ってく、と言うことを話した際、金融機関の担当者はこのように言いました。
「私は外出の予定があるので、窓口の者に○○さんが書類を持ってくることを伝えておきます。窓口の者には、その書類を○×担当者(つまり電話をかけてきているご本人のこと)にお渡しするよう伝えておきます。」
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何かおかしいぞと思いながら、電話を切りました。
さて、上記の会話の中で、おかしい部分はどこでしょう?
<ポイント1>
(誤)窓口の者に○○さんが書類を持ってくることを伝えておきます。
(正)窓口の者に○○さんが書類をお持ちになることを伝えておきます。
または、窓口の者に○○さんが書類をお持ちになって、ご来店されることを伝えておきます。
この場合、アクションを起こすのは、お客である「私」なので、尊敬語を使います。
<ポイント2>
(誤)その書類を○×担当者(つまり電話をかけてきているご本人のこと)にお渡しするよう伝えておきます。
(正)その書類を○×担当者(つまり電話をかけてきているご本人のこと)に渡するよう伝えておきます。
ここでアクションを起こすのは、窓口担当者が身内である社内の○×担当者に渡すので、尊敬語は使いません。
敬語は、新入社員研修の中でも時間を掛けて伝えているパートですが、やはりそれだけですべてが分かるものではないですね。また、会話の中の敬語の場合、とっさに出てしまうものであることや、見直しなどが出来ないものであるため、間違いなどは往々にして起きるものだと思います。
かといって、間違ったままでいいというわけではないので、そこは日ごろの心構えや積み重ねではないかと思います。
キャリア・アップでは、来春に新しいDVDの発売を予定しております。その中では、敬語に特化したものも発売予定です。
研修だけでは身に着かなかったものを、DVDなどの補足教材で学習していくのも、非常に効果的だと思います。
DVDの発売については、ブログなどでもお知らせしていきます!