「結局、何が言いたいの?」
自分は伝えたつもりでも、相手にこう思われたら意味がないですよね。
ここでは後輩や部下への「ありがちな日頃の言葉遣いのクセ」を振り返り、仕事が進む話し方をご紹介します。
後輩や部下への一言
◆「昔はこんな事なかったのに」「私の若い頃はもっと〇〇だったのに」
時代は変化しており、あなたの経験が今の常識ではありません。
「昔はこうだった」と過去の経験をあたかも常識のように話すと、昔を知らない後輩や部下は
「上から目線で語られても」と不快に感じてしまうかも。
「私の時は、こんな事もあったよ」と過去のエピソードを具体的に話すと受け入れてもらいやすいです。
→エピソードは具体的に
◆「っていうか、むしろ」
口癖になっている人が多いそうです。
相手の発言を否定し、自分の言いたい方向に話を引っ張る強引さも感じさせます。
「むしろ」の後に続く話がよほど建設的な話でない限り、聞き手が「否定された」と感じて
反発してしまうかもしれません。
→極力使わない
◆「私があなたの立場なら」
部下の失敗に対して使われがちに言葉です。
(私の立場になんてなった事がないくせに)と、部下や後輩にネガティブな感情を抱かせてしまうかも。
「自分のミスや失敗を非難された」と受け取られる可能性も高いです。それよりも、
同じような場面で失敗した経験談、その失敗をどうリカバリーしたかを具体的に伝える事。
そうする事で、相手のプライドを傷つけることなく、ヒントを与える事ができるかもしれません。
→過去の失敗談を伝える
以前の職場の上司が「そんなもん、俺に言わせりゃ」が口癖でした。
同僚がお得意先への連絡ミスをしてしまった時、上司の「そんなもん、俺に言わせりゃ 仕事をなめとるわ‼」という言葉が事務所内に響きわたりました。
たしかにミスをするのは良くない事。ミスが起こらないようにする彼自身の配慮が足りなかったかもしれません。しかし、それ以降、彼は上司の前で委縮してしまい、仕事の進捗の報告も言葉がたどたどしくなってしまいました。その会社では、上司の「そんなもん、俺に言わせりゃ」が飛び出すたび、事務所の空気が少し緊張していました。
もしも その時、上司から「実はな、俺も同じような失敗をした事があってな…」
「その時 俺は、その失敗に対してこういうリカバリーをして…」と言葉が続いていたならば、同僚は上司に違った印象を持ったかもしれませんね。
「言い方」・「伝え方」ひとつで、受け取る側はこんなに変わるのだなぁ、と感じた出来事です。