今月のキャリア・アップNewsレターでは、【いくら正論でも「言い方」によっては部下に伝わらない!】という話題で皆様にお伝えします。
1.部下に伝わる「言い方」とは
2.事例で確認、やってはいけないOJT
3.4月に新入社員研修をできなかった企業様へ研修DVDのご紹介
これらに着目して今月もご覧ください。
ある企業よりこんなご相談がありました。
「社員のレベルが低く、言いたいことばかり言っいてどうしようもない。何か言えば、社長から否定されたと言われ…
それに自分で考えて仕事をせず言われたことしかやらないし…。どうしたものか…」と。
このようなお話を2時間程伺いましたが、「確かにご苦労されている」様子が伝わってきました。
そして、更に話しを聞いてみると、実は本当は社長は社員のことを思っていて、社員にとって良かれという思いである施策を講じている訳ですが、実はまったく社員にはそれが理解されず、反対に不満だらけであり、その社長さんにしてみたら怒りでいたたまれない思いの話もしてきました。
私が思うには、確かに社長さんの思いにも共感できますし、とても愛情の深い方だとも思いました。
しかし、何故、社員には伝わらないのか…。
色々お話を聞いてみて思ったことは、確かに「決して間違った事を言っている訳ではない」こと。
確かにそうだと思わせる内容です。
しかし、その時の言い方が「否定的で一刀両断で切り捨てる言い方」であったり、自分の思うとおりにならないと
イライラをあからさまに出す状態であることが分りました。
部下達は、全く何をやるにも考えていないと言い切る社長さんですが、本当にそのとおりでしょうか。確かに社長ほどのレベルまでには達していないにせよ、彼らは彼らなりに考えています。また、「一刀両断で切り捨ててしまう」と、例えば2や3のレベルであったモノが、結果的にゼロになってしまいます。
それよりも、せっかく2や3のレベルまで来たのならば、それを4や5のレベルへどう繋げるか、導くかを考えることの方が前進すると思うのです。多分、その社長さんにしてみたら「いや、それは既にやっているよ」と言われるかもしれませんが、実はその導き方、促し方に問題があるのではないかと推測できます。
★人間は、言葉で考え、言葉で意思を伝える動物です。
|
そう思うと、「キミはそう思うのか」「ここまではOKだね」と認めること。そこから、どうするかを一緒に考えようとすること。
それができないならば、ご自分としては苦手ならば、それができる人に代行者になってもらうこと。このプロセスが重要に思います。
これは数ある中での1つの方法ですが、まずはやってみると何らか違いがでるのではないかと思います。
須山より
部下から提出された提案書の出来が悪かった時、あなたは、どのように部下に指導していますか?
さあ、あなたはAの上司のように言い方をしていませんか?
この上司にしてみたら部下指導のつもりで言っていますが、現実的には部下のやる気を削いだり、上司に本気でないと決め付けられ 上司に対する信頼感を失くすことにも繋がります。
また、このような言い方が継続的であると、部下はやる気と自信をなくしていきます。
大切なことは、Bの上司のように、
①事実の受け入れ+承認(有り難うの一言)
②肯定的な表現で
③具体的にどうして欲しいのか
④背中の一押し
が重要になります。
私が今年1月になったばかりに自分自身に誓ったことは「否定語をできるだけ肯定的な表現で話そう」ということです。
その理由は、自分としては指導のつもりで伝えている言葉でも、相手には伝わっていないということを実感し、また部下からしたら「否定や批判」にしか聞こえていないことが痛いほど分ったからです。だからこそ、今年はあえてそうしようと決意しました。
<編集後記> ・(根) あっという間に夏の気温になりました。水分補給や体調管理で夏バテを防止したいですね。
|