『Newsレター8月号part2』アドラーに学ぶ部下育成、間違った部下指導をしない
私には、過去こんな失敗談があります。ある企業の管理者が「部下との関係性」のことで、相談に見えた時のことです。その上司からすると、報連相をしてこない部下達に日々イライラしていること。また指示を出さなければ動かない部下達に毎日手を焼いていることを話してきました。
そこで、私は、こんなことが頭に浮かび、確認のために聞いてみました。「報告を受ける時の態度はどうであるのか」また、「いきなり否定していることはないか」など、これまでの経験から色々なことが頭によぎり、あえて質問をしてみたのです。すると、相談者は、そのあたりも、自分としては自覚しており、少しずつ態度も改善してみたことや、自分が直接的に注意をするのではなく、ナンバー2の立場の人間に対応してもらったり、色々自分自身も改善しようとしている話をしてくれました。しかし、この相談者は、こういうのです。「自分がこんなに色々改善もしているのに、部下たちは相変わらずの状態で、さすがに疲れました」と。
すると・・・、私はこう言ってしまったのです。「では、何等か部下を褒めたり、何等か部下を認めることはしていますか」と。すると・・・・「それもやっている。とにかく、部下たちのレベルが低すぎるんですよ」という会話になり堂々巡りの状態となりました。
その後、私ではうまく行かないことを感じ、他のコンサルタントにもこの方の相談にのってもらうようにしたのです。すると・・・その後、そのコンサルタントからその結果を聞くと、話がうまく進み結果的に、新たなトライをしてみるという前向きな状態で話は終わったということでした。 私は、そのとき「えっ、私はあんなにあの相談者に苦労したのに、何が違うのだろうと」と思いました。そこで、そのコンサルタントにどのように対応したのかを聞いてみますと・・・
その相談者の日ごろ工夫しているところ(部下との関わり)、その時どのような思いで行ったのか、相手の状況を理解しようとしたり、相手の気持ちに共感して、「まずは承認の言葉」をかけているという行為をしていたのです。
私との違いは、一つひとつのエピソードを聞きながら、その相談者自身をしっかりと受け止め、まずは「相手を理解し承認する」という一歩を行っていたのです。
実は、この相談者は、最初は今の職場から異動を願いでておりましたが、そのときの相談後、最後のチャンスとしてもう一度、あることにトライしようという思いに変わっていったのでした。
私は、上記のような自分のうまくいかなかったことから、多くのことを学びました。悩みのある人は、「アドバイス」を提示してもただの方法論にすぎないこと、まずは、しっかりと相手の状況を理解し受け止めるステップが必要であること。これをしないと、人はアドバイスや提案も受け入れにくく、一歩前に進むことができないこと。これは、私の立場のような人間に限らず、皆さんのように上に立つお立場の方々にも何か言えることではないでしょうか。 須山より
私にとって、部下育成する上で「アドラー心理学」の本から学ぶ機会はとても多いです。そこで、上記のような言い方については私も納得しましたので、皆様にご紹介したいと思います。
上記例から見ていくと、×の方は「決めつけ」をしています。「ダメダメ」「××の問題が起きちゃうよ」。これらはいづれも「決めつけ」です。つまり、「私が正しい。あなたは間違っている」「私は分かっている」「あなたは分かっていない」というメッセージです。
一方、○の方は「主観伝達」と「質問」の形をとっています。「こんな観点に気をつけるといいかもし れませんね」。これは決めつけではなく、「主観伝達」です。そして、さらに「質問」を加えています。
この質問により、部下に自分の頭で考えることを促すのです。
「決めつけ」は相手に選択の余地を与えません。しかし、「主観伝達」は相手に選択の余地与えます。それが相手への敬意につながり、相手を勇気づけることにつながります。
また、「質問」は相手に考えさせ、思考トレーニングを積ませるだけでなく、相手に選択を委ねます。そのことにより、部下は自分の意志で行動できるのです。「どのようなやり方が考えられますか?」という質問に対して、部下は「では、××の対策を取ってみます」といった主体的な意志決定をすることができるでしょう。そのことにより、部下が主導権を握ることができるのです。「決めつけ」て「叱る」ことは部下の勇気をくじきます。しかし「主観伝達」と「質問」は部下を勇気づけます。
一度、あなたも試してみませんか??
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【研修報告】リーダーシップ研修 第3日目
8月3日、弊社主催リーダーシップ研修第3回目が開催されました。
今回の内容は「チームのやる気を引き出すファシリテーションスキル」についてでした。
聞き慣れない言葉と思う方も多いかと思いますが、ファシリテーションとは「会議やミーティングを円滑に進める技法」です。
少し難しいテーマでしたが、受講者の方々はいろいろ工夫をしながらグループワークに取り組んでいる様子が伺えました。
受講後アンケートより感想をご紹介します。
・今回の研修の実践が一番難しいと感じた。限られた時間の中で、話し過ぎず、メンバー全員に発言・質問・同意は本当に難しい。(A氏)
・自分の意見・考えを発言することで、とてもすっきりした。みんなの意見を一つにまとめることで、自分の意見が受け入れられたように感じ、とても納得ができた。(B氏)
・会議にファシリテーターをすぐに置くことは難しいが、今回の実習で行った会議のスタイル(時間を区切って行う。付箋を使った意見出し。グルーピング等)は早々に取り入れていってもいいと思った。(C氏)
・タイプ別、ファシリテーションと興味深い内容が続き、納得する気づきがありとても良かった。(D氏)
すぐに実践へ活かせるポイントも掴めたようです。その後、どのような変化があったのか報告を楽しみにしています。
次回の開催は新型コロナウイルス拡大により予定が延期となりました。状況により開催できた際には、またご紹介させていただきます。
笑顔で自分も職場も元気にしよう!
7月30日、ある医療系の企業様の新人フォローアップ研修を行いました。
3月に新人研修を開催し、その後のフォローアップという形で報告・連絡・相談を中心にロールプレイやグループワークを交えて行いました。
前回と違い、仕事を経験してからの研修は再確認することや反省点もあったりと、より深い学びになったようです。
受講後アンケートより感想をいくつかご紹介いたします。
・前の研修で教えていただいたことを自分がいざ出来ていたのかと考えた時、出来ていないことがあったので気づけて良かった。(A氏)
・コミュニケーションの大切さに気づけた。自分への課題にも気づくことができた。(B氏)
・ロールプレイは実際によくあるケースだったので、より丁寧な対応をするために、これまで出来ていたことや出来ていなかったこと、このようにするとより丁寧になるなどポイントが知れて即実践してみたいと思った。(C氏)
・4月からの自分の仕事での行動や発言などを振り返ることができ、仲間からの刺激をもらい、とてもためになる研修でした。(D氏)
入社後約4ヶ月が経過して、改めて確認することで不安が解消されたり、また前向きな気持ちが持てたりとリフレッシュの機会にもなったようです。
今後の更なる成長が楽しみです。
相手を不快にさせない「夏の身だしなみ」
Newsレター8月号配信 言い方を工夫して「叱れる」上司になろう!
2020年6月1日より、大企業における職場のパワーハラスメント対策が義務化されました。中小企業においては、2022年4月1日より義務化が適用されます。このような背景があり、ますます上司側は「叱る」ことに躊躇してしまい「叱れない上司」が増えてきているのも事実です。そのためか、部下の問題が改善されないまま放置状態になっている企業も多いのです。そこには、その言動がパワハラかパワハラでないかの区分けができていないことにも問題があるように思います。そこで、どのようなケースがパワハラかそうでないかを例で示していきたいと思います。
◆パワーハラスメントにあたるケース
・上司が業務を行う上で必要な範囲を超えて、長時間にわたって激しく叱ることを繰り返す
・同僚の見ている前で、大声で威圧的に叱ることを繰り返す
・指示に従わない社員を仕事から外し、長期間にわたって自宅研修を命じる
・新卒社員に必要な研修を行わずに難しい目標を与え、達成できないことを厳しく叱る
・リーダーだった社員を退職させようと、誰でもできる業務にあたらせる 等々
◆パワーハラスメントにはあたらないケース
・遅刻などのルール違反を繰り返し、何度注意しても直らない社員を強めに注意する
・社員を成長させるために、現状よりも少し高いレベルの仕事にあたらせる
・社員に配慮する目的で、社員の家族状況などプライベートなことを質問する 等々
あくまでも上記は一例ですが、職場の状況や個別の事情によってこの事例に従うだけでは
判断できないケースもあるはずですが、ひとまず一例としてあげてみました。
◆「A君、この仕事に向いてないんじゃないか?!」
ある業務の確認にヌケがあり、後日、あるトラブルを引き起こしてしまった。その際に、上記のようなこと上司に言われ、自分の仕事を全否定されたように思い、やる気をなくしたA君。
(1)期待感を伝えてやる気度アップ
「何これ! やり直し!」お前ならもっといいもの作れるだろ!!」
体調が悪く、適当に作った資料にだめ出しされた。でも、お前ならもっとできると言われ、いつもの自分の仕事ぶりを見てくれていたんだと感じ、気を引き締めた。これからは手を抜かずにやろうと思った。
(2)一言フォローで気づき度アップ
「失敗したのは困るけど、しっかり報告してくれたのは助かる。」
客先への製品製作には失敗したが、すぐに上司に報告し対処できた。失敗を100%防ぐことはできないが、その後のフォローをしっかりして客先や社内の信用を失わないように心がけるようになった。
(3)部下に考えさせて納得度アップ
「まずは、しっかり報告してくれてありがとう。ところで、今回のトラブルになった原因って何?!」
まずは、自分のことを認めてくれながらも、「質問」によって原因と対策を引き出してくれることで、自分なりに納得がいく流れとなった。ただ、上司に言われっぱなしより、納得がいく。
以上のように、言い方を工夫したり、部下と向き合うことにより相手に「伝わる」叱り方になりますね。(須山より)
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《編集後記》(花) 全国的にコロナウィルスが感染拡大しております。週末より夏季休暇に入られる
企業様も多いと思いますが、感染対策を行い、元気に夏休みを過ごせると良いです
ね・・(花)
【研修報告】リーダーシップ研修 第2日目
第2日目は前回の振り返りからコーチングについて等の講義やコミュニケーションタイプ分けなどを行いました。
この研修は4回コースの今回は2回目でしたが、前回よりも緊張がほぐれ、話し合いの意見も多く出て、吸収率も高まりました。
第3回目は、8月3日(火)となります。
ご報告をお楽しみに。
リーダーシップ研修 第2日目
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