コーチング問題集①
あなたも考えてみよう!
ベテラン社員の叱責
さぁ、あなたは下記のようなケースの場合、何が問題となるでしょうか?
経費削減が全社的に目標になっていることをうけて、課長は経費のチェックを始めました。 そして、伝票に目を通していたところ、観葉植物に関する経費が突出していることに気づきます。 課長はさっそく、担当係長の森元さんを呼んで話を聞くことにしました。 |
課 長 | ①係長!これはどういうことだ。以前のような値段の伝票は認めないと言ったじゃないか。どうして、こういう伝票を私のところに持ってくるんだ? | 森 元 | あのぉ、それはですね・・・ | 課 長 | なんだ? | 森 元 | いやぁ、これはもう前々から決まっていたことでして、年間契約になっております。ですから、これはもう、年度の途中では変えられないんです。 | 課 長 | そこを変えるのが、おまえの仕事じゃないか。おまえは、この業者と価格交渉したことがあるのか? | 森 元 | 『○×花壇ですね。この界隈では一番信用し実績のある花屋でして・・・・このビルに入っている会社はほとんど、この業者を使っているんですよ。うちだけが特別に高い訳ではないんですが・・・。 | 課 長 | 私が聞いているのは、価格交渉したのかってことだよ。 | 森 元 | いや、それはしていないですが、世間の相場なみの値段にちゃんとなっていますからねぇ。うちだけが値切ったりするようなことは、私はすべきことではないと思いまして・・・ | 課 長 | 会社の業者が今こういう状況だから、これまでのやり方はもう通用しないんだよ。年度の途中でも価格交渉すべきところはしなければいけない状況だ。おまえは他社のことを言うけれど、他社だってコスト削減の努力をしているはずだよ。うちだけが値切っているわけじゃないんだ! | 森 元 | しかし・・・・・・・。 | 課 長 | しかしじゃないだろう!!よその会社のことはどうでもいいんだ。年度途中だろうとなんだろうとやるんだ!とにかく、足を運んで価格交渉して来い!! | |
上記の会話から、コーチング的に関わるとすると、どのような会話ができるでしょうか?
コーチング的な関わり方とは、相手に考えさせる会話をするというもの。
どういう会話が相手に考えさせるのでしょうか?
①の解答例:
「森元くん。伝票のことで聞きたいことがあるんだが、いいかな?」
「この伝票の観葉植物の欄の出費が多いように感じるが、君はどう思うかな?」
このように…
コーチングの基本的な考え方は、あくまでも部下自身の答えを見つけ出せるように支援することです。上司が一方的に考えを与えたり、命令してしまっては、部下は任せられていないと感じ、自分自身で考えることをしなくなるのです。 『経費を削減する為に、係長だったらどう考えるか?』等のポジティブな質問は必要です。 |